日本における「副業・複業」、自治体で育つか?「月1回出勤」が解禁

query_builder 2024/04/12
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公務員の兼業・副業許可

こんにちは、ディアパートナー行政書士・FP事務所代表の瀧澤重人です。

当職は全国各地で取り組まれ拡がりつつある「公務員の兼業・副業」を支援する業務を展開しています。


3月15日付けの日本経済新聞電子版に「副業・複業、自治体で育つか「月1回出勤」4月に解禁」という見出しの記事が配信されていますのでご紹介(抜粋)したいと思います。


時代の変化にあわせて新たな働き方を選ぶ人が増えてきました。地方自治体という仕事や職場はどうでしょうか。民間企業の人材が地域再生の支え手になり始めてきました。副業の選択肢としての芽吹きも見て取れます。


北の大地で見つけた新たな働き方 出光興産社員の信夫太志さんは別の肩書を持てます。ひとつは北海道西部の岩内町町民生活部員、もうひとつは国が認定する「地域活性化起業人」です。

町の脱炭素事業に協力を求められ、2年ほど前に会社から指名を受けました。


岩内町は道内有数の温泉地。観光PRも進めつつ太陽光発電の可能性も探りたい。信夫さんはそんな期待を実際の事業に落とし込む役割を任されました。申請や届け出をはじめ多くを紙で処理する文化に戸惑う部分もありましたが「職員はみな前向きで、新しい挑戦を受け入れてくれる」と語ります。


平日の勤務時間は午前9時前から午後5時すぎまで。何よりうれしいのは、冬場の休日に日本海が見渡せるゲレンデで趣味のスキーに没頭できる点だといいます。「これ以上の環境はない」。2025年秋まで岩内町で働く予定だそうです。

同町滞在は国の地域活性化起業人制度にもとづいています。信夫さんの場合、自治体経由で国の補助を受けながら最終的には出光側が給与を支払います。


 DMM.com(東京・港)の社員、下徳哲也さんは同じ北海道の妹背牛町役場に勤めます。IT(情報技術)分野の「副業人材」であり、コメやジンギスカンといった町の特産品を電子商取引(EC)サイトで販売する業務を手掛けてきました。


毎月15日程度、月の半分は町の宿泊施設で過ごします。残りの半分は、金沢市のDMMの支社で仕事をし、金沢―妹背牛間を行き来しています。

移動の多さは苦にならないといい「求められる限りこの町で働き続けたい」と話します。


地域活性化起業人制度は前身の制度を含め2014年度から始まりました。国が設けた仕組みとしては最も規模が大きい官民交流の窓口になっており、ここ数年は右肩上がりの状況です。

2022年度時点で、前年度比およそ1.6倍の618人が全国368の市町村に赴きました。

受け入れ先となる自治体は東京、大阪、名古屋の三大都市圏以外が原則ですが、三大都市圏であっても離島や人口減少率が高い地域といった条件をつけています。


「地方再生」が施策の主目的なだけに、潤っている場所よりも困っている所を優先する枠組みとなっています。 派遣元となる企業はJTBや日本航空など観光・交通業界が目立っています。ここには新型コロナウイルス禍の特殊事情が絡んでおり、打撃を受けた業界向けの雇用維持策という側面を併せ持っていました。

コロナ後のいまは水際対策が緩和され各地に訪日客が戻ってきました。総務省は「観光振興は多くの自治体でノウハウが足りない。民間人材の引き合いは強くこれからもっと要望が出るはずだ」とみています。


総務省は副業機運の高まりを受けて制度にもうひと工夫を施しました。新設するのはより副業に特化したもので「月4日以上・計20時間以上を自治体業務に充てればいい」というものです。

こんな特別メニューをこの4月から取り入れています。

自治体での滞在日数は最低月1日に限定しました。国からの支援もあり、人件費などは1人につき最大で年100万円を自治体に補助します。


これまでのように自治体と企業が協定を結ぶ方式とは異なり、自治体と個人が直接協定を結びます。都市部からもリモートで働いてもらうことを想定し、自治体サイトの運営やデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に向けた人材確保を見込んでいます。


定住はしないが地方での副業は試してみたい。そんな人材を意識しました。交通費や宿泊費に関しては最大年100万円まで助成します。月1回限りの出勤で済むため、仮に都内に住んでいて沖縄県に派遣される場合であっても交通費で自己負担は生じない計算です。


 自治体が独自に副業人材を集めるケースも増えてきました。例えば神戸市は2020年、広報活動に携わる副業人材を募集しました。40人の枠に30倍相当の1200人の応募がありました。働きたい職場として意識され始めたことがうかががえます。

神戸市は実際にその後4年間で計120人以上を採用しました。財政面も企業に委託するより副業人材と契約するほうがコストを抑えられるといいます。


自治体の人材不足、特にデジタル分野での不足は深刻さを増しています。一般社団法人、自治体DX推進協議会の2023年の調査で、DX人材の育成に取り組んでいると回答したのは7.1%にとどまっています。

岸田文雄首相が掲げる「デジタル田園都市構想」を強力に推し進めるには心もとない数字であり、自前で育てるのが限界なら副業人材を含め外部に頼らざるを得ません。


行政サービスの維持さえ難しくなるとの試算もあります。日本総合研究所によれば2045年に現行水準のサービスを保とうとすると、必要な地方公務員は83万9千人。8割の65万人程度しか確保できないとしています。 関東学院大の牧瀬稔教授は「国が地方を巻き込む政策を打ち出すたびに仕事が増える。観光に向かない自治体が無理に観光に手を出す例もある。業務の取捨選択が必要だ」と指摘しています。


以上が記事の内容です。


地方公務員の不足を「公務員の副業」も掛け合わせながら対処していくという方法もあるのではないでしょうか。

全国各地の自治体で地方公務員の副業許可制度の導入が拡がりをみせつつあり、今後もさらに大きな拡がりをみせていきそうです。

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