市町村が外部人材活用 副市長公募、副業・兼業も

query_builder 2021/12/11
ブログ
外部人材活用

 
こんにちは、ディアパートナー行政書士・FP事務所代表の瀧澤です。全国各地で取り組まれつつある、「公務員の兼業・副業」を支援する業務を展開しています。


私は今年3月まで長野県庁に勤務する地方公務員でした。2018年9月に制度化された長野県職員の兼業を応援制度「社会貢献職員応援制度」を活用し、県当局から兼業許可を得て、約2年間、取り組みを行ってきました。


長野県庁で2年間の「公務員兼業」活動に取り組んだ経験をもとに、「公務員の兼業・副業」についての支援をお手伝いしています。


市町村が外部人材を公募しているという記事が11月22日付日本経済新聞に掲載されています。


市町村で外部人材を活用する動きが広がっている。市長の右腕となる副市長を公募したり、DX(デジタルトランスフォーメーション)のような専門的な人材を、副業・兼業制度や国の支援制度を使って登用したりするのが最近の特徴だ。


生え抜きでは得られない知見を取り入れ、庁内の改革や活性化につなげる狙いがある。ただ、縦割りで前例踏襲が多く、公平性を求める行政の仕事の進め方は、民間出身者にとってなじみにくい。副市長は特別職のため議会の同意も必要となる。(日経グローカル424号にも詳報)


10月18日、静岡県掛川市の久保田崇市長は記者会見を開き、2人目の副市長を民間から公募で選ぶ計画を明らかにした。久保田氏は今年4月に初当選した。


「政策課題に取り組む中で、世の中の動きが非常に早く、いろんなことに自治体も呼応・修正しなければならない」と強調。人材サービス会社のエン・ジャパンのサイトを使って候補者を募集し、来年4月に就任すると説明した。


関係者によると、公募で選ばれた副市長がいるのは現在、埼玉県行田市、富山県氷見市の2市。最近まで大阪府四條畷市を含め3市あったが、今年9月、4年の任期を終え退任した。掛川市はこれらに次ぐ動きとなる。


市町村における外部人材の活用は以前からあった。国や都道府県からの出向に限らず、研修を名目にした民間との人事交流も行われている。


最近の傾向が従来と異なるのは、副市長という高いレベルへの民間登用や、DXのような専門人材、禁じられていた副業・兼業の容認といった具合に、募集対象の幅や形式が多様化していることだ。しかも働き方改革や転職の増加などを背景に、大手人材サービス会社と連携するケースが多い。


外部人材の活用は「地方創生」の政策によっても後押しを受けている。2014年に閣議決定した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」には、地方の人口減少に歯止めをかけるための施策の1つとして「地方創生人材支援制度」が掲げられた。国が自治体に策定するよう求めた「地方版総合戦略」の遂行支援などを目的に、小規模の市町村に国家公務員や大学研究者、民間専門人材を派遣する。15年度に事業が始まり、これまで全国の289市町村に延べ403人が派遣されている。


同制度は「地方創生に積極的に取り組む市町村に対し、意欲と能力のある国家公務員、大学研究者、民間専門人材を市町村長の補佐役として派遣する」ことを趣旨とする。22年度の採用基準によれば、派遣先市町村は国家公務員、大学研究者の場合は原則人口10万人以下の市町村で、民間専門人材は政令指定都市を除く市町村が対象だ。派遣期間は副市町村長や幹部職員(常勤職)は原則2年間、顧問、参与など(非常勤職)は原則1~2年間。給与・報酬は原則市町村の負担だが、詳細は派遣元企業と協議する。


2015年度のスタート後、制度の注目度が薄れて派遣を求める市町村が減ったが、民間専門人材については、あらかじめ協力企業を募り、自治体とのマッチングをしやすくした。さらに20年度には「デジタル専門人材派遣制度」も開始。派遣を受ける市町村数は増加に転じている。派遣する企業側にも「地域課題の解決を図る人材を派遣し、自治体側の立場からスマートシティーやDXを推進していくための知見を得る」(協力企業の1つのNTT東日本)などのメリットがあるようだ。


政府はさらに2022年度から自治体の脱炭素を支援する「グリーン専門人材」の派遣も始める。再生可能エネルギーなどに精通する民間企業からの派遣を想定。地域の事業者や住民による再生エネや省エネの対応策の検討、公共施設や交通機関の脱炭素に向けた計画作成などに当たってもらう。


一方、副業・兼業による外部人材の活用が本格化したのは2017年だ。政府は官民の柔軟な働き方を求める声を背景に、兼業と副業を原則として認める方針を打ち出した。厚生労働省はこれを受けて2018年1月、多くの企業が就業規則のひな型とする「モデル就業規則」を改定し、副業・兼業を認める政策に転じた。以前は「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」と禁じていたが、これを削除。「労働者は勤務時間外において他の会社等の業務に従事することができる」と認める規定を新設した。


こうした動きに自治体も対応。17年11月に広島県福山市が、民間企業などの外部人材を兼業・副業限定(週1回勤務が目安)で採用し、行政の課題解決に民間の知見を生かす取り組みを全国で初めて始めた。募集は人材サービスのビズリーチが協力。同社のサイトで公募した結果、全国から395人の応募があり、5人を「戦略推進マネージャー」として採用した。


官公庁や自治体への転職に対する従業員の意識も変わりつつある。エン・ジャパンが転職サイトの35歳以上のユーザーを対象に実施した意識調査によれば、8割が「興味がある」と答え、その理由として6割が「仕事を通じて社会貢献がしたいから」を挙げた。


「民間から公募に応じる人には、企業の役員とか、年収が1000万円を超える人も多い。これまで培ってきたものを自治体や日本の経済・社会に還元したいという思いが強い」(エン・ジャパン執行役員の岡田康豊氏)。専門人材不足に悩む自治体には追い風ともいえる。


こうした記事を見るにつけ、働き方改革、公務員兼業・副業の流れも大きくなっていくのではないでしょうかね。

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