公務員の兼業・副業許可の実態はどうなってる?⑱
こんにちは、ディアパートナー行政書士・FP事務所代表の瀧澤です。全国各地で取り組まれつつある、「公務員の兼業・副業」を支援する業務を展開しています。
私は今年3月まで長野県庁に勤務する地方公務員でした。2018年9月に制度化された長野県職員の兼業を応援制度「社会貢献職員応援制度」を活用し、県当局から兼業許可を得て、約2年間、取り組みを行ってきました。
長野県庁で2年間の「公務員兼業」活動に取り組んだ経験をもとに、「公務員の兼業・副業」についての現状と課題、今後の見通しについて考察していきます。(今回18回目)
1 副業・兼業の基準を明確化し奨励している事例
(1)奈良県生駒市(2017年8月~)
⑩生駒市の制度の導入の効果
ア)人材育成への効果
副業制度のこれまでの運用は、元々精力的に活動していた職員に報酬を認めたところが強く、より責任感をもって安心して取り組めている部分で効果が出ているといえる。
また、より地域に積極的に関わる職員が増えるようになれば制度の成果が出ていると認められると考えられる。NPO活動は法人資金が潤沢ではないため、報酬は個人ではなく、団体の資金にまわっていると考えられる。
「求める職員像」への寄与という面で、人材育成の効果が顕在化するにはもう少し時 間がかかると考えられる。
イ)採用活動への効果
副業制度に関しては、採用試験の説明会でも「副業を認めていこうとやっている」 という説明には学生から好反応が得られており、また中途採用の場では「副業ができる ので生駒市を選んだ」という声をよく聞くことからも、採用の側面でのPRには効果が 実感される。
制度発足から 3 年目を迎え、新卒職員はこの制度をあたりまえのものとして入庁して くる。新卒の研修においても、地域貢献活動のコマを作って、副業の活動事例を紹介するなどしている。
ウ)地域貢献の効果
スポーツのコーチ活動等は全国的にも部活動指導等を担う人材不足が課題となっていることから、不足する人材の担い手として公務員の副業が役に立っていると考えられる。 ただし、本市の制度自体、地域から担い手不足で人が欲しい、というところからのスター トではなく、市役所が人材育成の観点で先手を打った制度であるため、地域貢献の効果があまり大きくないケースも想定している。今後、高齢化が進展する中で、担い手としての期待が出てくることも想定される。
農業の担い手不足や保健師の不足など、地域の担い手不足が出発点になる場合、職員に過度の負担を強いる可能性が高まる点には注意が必要である。副業の制度は、地域からの要請で、無給のボランティア活動を職員が強いられているようなケースにおいて、業務外の場合はきちんと対価を支払うべき、という環境に改善し、働き方改革につなげられる可能性もある。
次回は、生駒市の今後の方向性・展望について、ブログ投稿します、お楽しみに!
NEW
-
query_builder 2024/07/11
-
公務員の副業を応援する取り組み – 地域と共に成長するために
query_builder 2024/05/21 -
日本における「副業・複業」、自治体で育つか?「月1回出勤」が解禁
query_builder 2024/04/12 -
会社員の副業、自治体で副業しやすくなる?
query_builder 2024/03/01 -
これからの公務員副業は?
query_builder 2024/01/21
CATEGORY
ARCHIVE
- 2024/071
- 2024/051
- 2024/041
- 2024/031
- 2024/011
- 2023/121
- 2023/111
- 2023/101
- 2023/091
- 2023/082
- 2023/072
- 2023/061
- 2023/051
- 2023/043
- 2023/032
- 2023/024
- 2023/015
- 2022/124
- 2022/114
- 2022/105
- 2022/094
- 2022/083
- 2022/075
- 2022/064
- 2022/055
- 2022/044
- 2022/035
- 2022/027
- 2022/0110
- 2021/1210
- 2021/1127
- 2021/1031
- 2021/0931
- 2021/0831
- 2021/0733