公務員の兼業・副業許可の実態はどうなってる?⑬
こんにちは、ディアパートナー行政書士・FP事務所代表の瀧澤です。全国各地で取り組まれつつある、「公務員の兼業・副業」を支援する業務を展開しています。
私は今年3月まで長野県庁に勤務する地方公務員でした。2018年9月に制度化された長野県職員の兼業を応援制度「社会貢献職員応援制度」を活用し、県当局から兼業許可を得て、約2年間、取り組みを行ってきました。
長野県庁で2年間の「公務員兼業」活動に取り組んだ経験をもとに、「公務員の兼業・副業」についての現状と課題、今後の見通しについて考察していきます。(今回13回目)
1 副業・兼業の基準を明確化し奨励している事例
(1)奈良県生駒市(2017年8月~)
【導入に際しての留意点、ポイント】
③対象職員の範囲
副業制度については、2017年 8 月に制定し、2018年 8 月に改定をしている。
制度の内容に関しては、神戸市の制度を大きく参考にしているが、やってみないとわ からない部分が多いため、ひとまずやってみて、申請であがってきた具体の事例を見ながら判断していこうというスタンスでスタートしている。
地方公務員法の趣旨からすると副業は原則禁止であるので、最初は慎重な意見も人事課内では出ていた。副業をたくさん認めてしまって収拾がつかなくなることや、企業との利害関係が生まれ職員が困ることはないか、という部分を慎重に議論した。
在職 3 年以上を申請要件としていたが、 1 年間やってみて本業に支障が特になかったので、在職 1 年以上にハードルを下げた。
④活動の内容・場所
制度内容のうち、「地域貢献活動の範囲」が一つの論点となった。神戸市は「主に市内」 と限定しているが、生駒市の場合は「市外」でもよいのではないかという議論が出た。
まずは様子を見ようということで、「市内に限る」としてスタートした。最初に 1 年間、市内に限定したが、申請例では負荷の重いもの、時間をとられるものは少なく、一方で若手の職員で既に市外で活動していて、そこで報酬をもらいながら活動したいという相談もあったので、市外でも地域の活性化・発展につながる活動で、職員の人材育成につながるのであればよいのではないかという話になった。
生駒市の職員は市内在住者が半分弱という状況であり、市外に住んでいる職員が多いので市外での活動を認めていこうということになった。
活動対象として「継続的」という言葉が入っているのは、地域貢献活動をより効果の ある形で行ってもらおうという意図があったためである。しかし、地方公務員法第38条の趣旨は、「原則認めない、許可で認める」とあるので、どちらかというと継続的な活動は認めない方向性であると考えている。そのため、実際に運用してみて、継続性があるものの方がむしろ許可の扱いが難しいと感じている。
次回は、生駒市の副業制度の審査基準や人事評価について、ブログ投稿します、お楽しみに!
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