公務員の兼業・副業許可の実態はどうなってる?⑪
こんにちは、ディアパートナー行政書士・FP事務所代表の瀧澤です。全国各地で取り組まれつつある、「公務員の兼業・副業」を支援する業務を展開しています。
私は今年3月まで長野県庁に勤務する地方公務員でした。2018年9月に制度化された長野県職員の兼業を応援制度「社会貢献職員応援制度」を活用し、県当局から兼業許可を得て、約2年間、取り組みを行ってきました。
長野県庁で2年間の「公務員兼業」活動に取り組んだ経験をもとに、「公務員の兼業・副業」についての現状と課題、今後の見通しについて考察していきます。(今回11回目)
1 副業・兼業の基準を明確化し奨励している事例
(1)奈良県生駒市(2017年8月~)
【ヒアリング実施概要、ポイント】
・実施日:2019年 7月9日
・ヒアリング実施先:生駒市市長公室 人事課 担当者
【事例のポイント】
①人材育成基本方針改定により定めた「求める職員像」を具体化する人材戦略の一環として副業・兼業の基準を策定
②地域の課題解決ニーズよりも、職員の人材育成という部分、職 場外とのネットワーク強化の側面を重視
③職員が副業・兼業できることが、市の採用活動におけるPR材料 となる。
【地域概況】
奈良県生駒市は、人口120,132人(2019年1月1 日住民基本台帳人口・世帯数)、面積 53.15キロ平米(2019年全国都道府県市区町村別面積調)、奈良県奈良市や大阪府東大阪市、京都府京田辺市などに接している。
大阪の中心部へのアクセスも良く、生駒市中心部から 鉄道を利用して20~40分程度である。
生駒市の人口は、大阪市等のベッドタウンとして右肩上がりで増加を続け、市制施行 47年で約3.2倍に急増した。しかし、2012年頃から人口の伸びが鈍化し、2015年以降は微減傾向に転じている。
一方で、高齢化が急速に進展しており、2015年から2025年にかけての75歳以上人口の伸び率は、奈良県内12市でトップであり、全国でも高齢化のスピー ドはトップ 5 %に入る。
【生駒市の人材戦略(人材育成方針と職員採用)】
生駒市は、職員の人材戦略に積極的に取り組んでいる。2015年 2 月に「生駒市人材育 成基本方針」を策定し、職員に求められる力として、「高い見識と人柄で他者との信頼 を構築し、リーダーシップを発揮して信頼を具体的な成果に換え、価値を創造できる職 員」を掲げている。
新卒採用においては、法律などの知識を問う公務員試験の代わりに、民間企業の採用 で用いられるSPI3を応募者の能力評価に活用している。また、採用試験の申込開始を 例年 4 月 1 日とし、民間企業の採用活動時期に合わせるといった先進的な取組を実施し ている。こうした取組の結果、現在では採用応募者数が1,000人に達するなど、高い成果を上げている。
次回は、生駒市の副業制度導入の経緯や背景について、ブログ投稿します、お楽しみに!
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