公務員の兼業・副業許可の実態はどうなってる?⑩
こんにちは、ディアパートナー行政書士・FP事務所代表の瀧澤です。全国各地で取り組まれつつある、「公務員の兼業・副業」を支援する業務を展開しています。
私は今年3月まで長野県庁に勤務する地方公務員でした。2018年9月に制度化された長野県職員の兼業を応援制度「社会貢献職員応援制度」を活用し、県当局から兼業許可を得て、約2年間、取り組みを行ってきました。
長野県庁で2年間の「公務員兼業」活動に取り組んだ経験をもとに、「公務員の兼業・副業」についての現状と課題、今後の見通しについて考察していきます。(今回10回目)
1 副業・兼業の基準を明確化し奨励している事例
(1)兵庫県神戸市(2017年4月~)
【副業制度の概要(その5)】
⑥制度を取り巻く情勢について
2017年度の後半あたりから、「副業」という言葉自体がポジティブに受け止められる ようになり、公務員の副業に対しても特別視するものではないという社会的風土が醸成されつつあると感じています。
制度を導入した当初は、議会において「職務専念義務」との関係で問題視する意見も 一部あったが、勤務時間外の活動が職務に影響することがあってはならないことは当然であり、公務員として、有償の活動をしたかどうかに限らず、休日の疲れ等が仕事に影響しないよう両立を図っている旨、回答しています。
⑦制度の導入の効果
職員採用活動において、神戸市の職場としての魅力をPRする際に、その一つとして 「地域貢献応援制度」についてもホームページ等で紹介しています。在宅勤務制度やフレックスタイム制などと並べる形で、市の職場環境や新しいことを取り入れている風土をアピールする手段としても活用しています。
⑧今後の方向性・展望について
今後、「地域貢献応援制度」を活用している職員に、活動から得られたものについてフィー ドバックしてもらう機会を設けるなどして、地域貢献を促進する雰囲気作りを進めていくことが考えられます。
政府が出している「まち・ひと・しごと創生基本方針 2019」でも、「公務員の副業」に関する言及があり、将来的には地域貢献等に限定するといった制限もなくなり、全国的 に公務員にも幅広い副業が広がっていくことも考えられます。
制度を開始した当初は、収入を増やしたいという動機から制度を利用することも想定 されましたが、そもそも地域貢献活動はお金儲けにはなりにくく、現実にはよほど気概のある人でなければ副業は難しい面もあります。
新しい制度の導入は、リスクに目が行きがちであるが、前向きに制度の導入・活用を 図ることが大切であると感じています。
神戸市の事例紹介は今回で終わりです。次回は、事例紹介をちょっと離れます。
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